休職のメリット・デメリットは?休職するかしないか迷ったときは

休職

近年は、適応障害やうつ病など、心の病で休職をする人が増えています。

休職によってどんな影響が生じるのかは、従業員にとっても企業にとっても大きな関心ごとです。

今まさに休職をしようか迷っている人は、メリットとデメリットを比べることで、ベストな判断ができるかもしれません。

休職とは

休職とは、病気や留学など、従業員の自己都合により、雇用関係を維持したまま会社を休むことです。

会社の許可を得て、労働の義務が一定期間免除されます。

労働の義務が免除されない「欠勤」とは異なります。

休職の期間は人によってさまざまで、短いと1ヶ月以内、長いと1年以上になることもあります。

近年は適応障害やうつ病など、精神的な不調で休職する人が珍しくありません。

その際は、メンタルクリニックや心療内科へ行って、診断書を発行してもらうことが一般的です。

会社に在籍したまま、仕事から離れて治療に専念することができます。

心身の不調などによって仕事を続けることがつらい場合、症状がひどくなる前に、一度休職を考えてみてもいいでしょう。

休職のメリット

病気が原因の場合、治療に専念することができる

働きながら治療をするとなると、忙しくて通院時間がとれず、回復と悪化を繰り返してしまうケースがあります。

それだけでなく、仕事の疲れやストレスで、症状が重症化してしまう可能性も。

仕事から離れて治療に集中することで、結果として体調も早く改善するでしょう。

回復したら職場に復帰できる

休職ではなく退職をしてしまうと、転職先を見つけるのに大きな労力が必要です。

また、体調が回復しても、転職先では0から覚えることが多く、病気が再発してしまうこともあります。

今の会社に在籍したま休職をすることで、回復後はスムーズに仕事に復帰することができます。

普段できない経験が可能

休職中は時間に余裕があるので、会社員として働いるとできない経験ができます。

朝のウォーキングや、平日のお出かけ、プチ旅行など、これまでと違った景色が見えるでしょう。

また、自分の人生についてゆっくり考えて、今後のキャリアプランを見直す時間もできます。

休職のデメリット

収入がなくなる

休職中は基本的に、会社から給料が支払われることが少ないです。

条件を満たせば傷病手当金を申請することもできますが、これまで貰えていた金額よりは少なくなります。

休職期間中も、社会保険料の支払いや生活費などの出費はあるため、節約を考える必要があります。
(傷病手当金や休職中の給料について)

昇進が不利になる可能性がある

休職をしたことにより、社内評価が下がったり、昇進が遅れる、場合によっては昇進が難しくなる場合があります。

同期が昇進している中、自分だけ役職が変わらないという状況が起こりえます。

また、過剰に気を遣われて、責任のある仕事を任せてもらえないこともあるかもしれません。

しかし、こういった可能性を恐れて、体調が悪いのに無理に働いた結果、大きなミスをして評価が下がってしまっては元も子もないので、場合によってはキャリア形成に不利とは言い切れません

保険やローンの契約が難しくなる(病気による休職の場合)

生命保険や住宅ローンの審査の際は、本人の健康状態を確認されるのが一般的です。

うつ病など、病気の診断を受けてから契約を結ぼうとすると、審査通らないことがあります

もちろん契約の内容によって変わるので、必ずしも不利になるとは限りません。

医師に完治の証明を書いてもらって契約できるケースもありますが、休職していない人と比べるとハードルは高くなる傾向にあります。

休職するか迷ったときは

休職を考えているが迷っている、そんなときは思い切って会社に相談してみることが効果的です。

もし、会社の上司に相談ができる関係なら、思い切って今の気持ちを伝えてみましょう。

場合によっては、特例で異動させてもらって休職せずに済んだ、なんてこともあるようです。

会社にとっても、新しい従業員を雇うより、今いる社員に働き続けてもらったほうが、採用コストも教育コストもかからないため、できる限り配慮してくれるでしょう。

一方で、会社の人には相談できないという場合は、病院で医師の助言をもらうのがいいでしょう。

特に心療内科やメンタルクリニックの先生は、これまでたくさんの休職者を診察しているプロなので、一度相談してみると自分の状況がよくわかります。

必要があれば、医師に書類を書いてもらった上で、働き方を配慮してもらえないか会社に相談してみるのもいいでしょう。

それらも難しければ、家族や友人に話してみましょう。

たとえ有益なアドバイスはもらえなくても、自分の言葉で話すことで頭の中が整理されて、気持ちがまとまるかもしれません。

ほかには、有給休暇を取得したり、調子が悪ければ病欠して病院に行ってみるなど、一度仕事から離れて気持ちの変化を観察するとかもしれません。

休んでみて調子が良くなるようなら、仕事がかなりのストレスになっていると言えそうです。

まとめ

ストレス社会と言われる現代、休職は決して他人事ではありません。

休職にはもちろんデメリットがありますが、メリットもあります。

自分を見つめてみて、仕事が辛い、調子が悪い、気分が落ち込むといった状況が続く場合は、休職という選択肢を考えてみましょう。

休職はよくないイメージがありますが、「一度休んで治療に専念することで、万全の状態で働けるようになり、結果的には休職して良かった」なんてこともありえます。

専門家や周囲の助けを借りながら、自分にとってベストな選択肢を探していきましょう。

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